インクルーシブ・パブリッシング・ニュースレター2025年12月号
2025-12-22 17:15:40
DAISYコンソーシアムが運営するInclusive Publishingウェブサイト12月ニュースレターの翻訳を掲載します。
インクルーシブ・パブリッシング 2025年12月号ニュースレター
アクセシブルな出版に関する最新情報をお届けする「インクルーシブ・パブリッシング ニュースレター」12月号へようこそ。皆様からのご意見・ご感想をお待ちしております。今後の発展に向けたご提案や、本ニュースレターの改善点など、ぜひお聞かせください。
最新ニュースと記事
EPUBにおけるMathML作成のベストプラクティス
障害のある学生が科学・技術・工学・数学(STEM)分野で学業を継続するためには、科学・数学的表現の読解能力が不可欠です。DAISYは、印刷物を読むことが困難な方が数学コンテンツにアクセスできるよう、数学表現の提示方法に関する新たなベストプラクティス文書を公開いたしました。この取り組みに尽力された皆様に心よりお祝いを申し上げます。本成果は実務的な出版ワークフローにおける数学アクセシビリティの大幅な向上に寄与することが期待されます。詳細は「EPUBにおけるMathML」ニュース記事をご覧ください。
出版業界、ADAタイトルII準拠に向けた準備を加速
出版業界は、米国司法省が改正した「ADAタイトルII(アメリカ障害者法第2編)」規制に基づき定められた、特定のデジタルアクセシビリティ要件への対応準備を進めています。最新のADA更新記事では、出版業界全体が準備のために取り組んでいる努力について探っています。
Adobe InDesign 21.0—EPUBアクセシビリティのアップデート
アドビ社のInDesignチームとの連携は、アクセシビリティの面で引き続き成果を上げています。InDesign EPUB専門家グループは、InDesignのエンジニアリングチームと直接連携し、課題の明確化とアクセシビリティ機能の強化に取り組んできました。その結果、InDesignはより強力なEPUBエクスポートツールへと進化し、ページリストの生成やMathMLのエクスポートなど、従来は電子書籍開発者が複雑な回避策を講じていた作業も処理できるようになりました。このInDesignニュース更新記事で、最新の重要なアクセシビリティ開発についてご覧ください。
TPAC 2025のハイライト
先月開催されたW3C技術総会および諮問委員会会議(W3C Technical Plenary and Advisory Committee, TPAC)では、W3C技術グループ、諮問委員会、TAG、諮問委員会が一堂に会し、出版ワーキンググループによるセッションを含む、1週間の共同作業が行われました。TPAC概要では、出版業界に影響を与える決定事項と議論に焦点を当てています。
ABCエクセレンスアワード2026:ノミネート募集のお知らせ
アクセシブルな出版を対象とした「2026年ABC国際エクセレンスアワード」のノミネート受付を開始いたしました。授賞式はボローニャ国際児童図書見本市にて開催される予定で、これは全ての若年層読者にアクセシブルな書籍を届けるべく児童書出版社を鼓舞するというABCのコミットメントを反映したものです。推薦フォームや選考プロセスを含む詳細情報は、ABCアワード発表ページにてご確認ください。
[[その他のニュースと記事]]
DAISY コンソーシアムへのご支援
出版業界が欧州アクセシビリティ法(EAA)への対応やADAタイトルIIの順守準備を進める中、DAISYコンソーシアムのツールとソリューションへの需要はかつてないほど高まっています。貴組織がこれらのリソースをご利用の場合、今後の維持・開発を支援していただけると幸いです。シンプルかつ安全なフォームから、DAISYコンソーシアムの活動をご支援いただけます。
[[スポンサーシップの詳細]]
今後のイベント
1月
- 電子書籍の基礎:出版プロフェッショナルのための必須知識(1月22日)
- インクルーシブ出版サミットへの道(1月29日)
2月
- パース・デジタルアクセシビリティ会議(2月17日)
- Axe-Con 2026(2月24日~25日)
[[その他のイベント]]
インクルーシブ・パブリッシングパートナー注目情報
アクセシブルな製品設計、メタデータの革新、そしてパートナーシップの進展を称えることは、インクルーシブ・パブリッシングパートナーであるClarivate(クラリベイト)の未来にとって不可欠です。この8か月間、チーム、製品、コンテンツワークフロー全体で、意義ある進展が遂げられました。詳細は、Clarivateの進展に関するアップデートをご覧ください。
リンクとリソース
- ADAタイトルIIの更新が図書館に与える影響と対応策について Latia Ward氏(Scholarly Kitchen寄稿)
- デジタルアクセシビリティの倫理 Laura Brady氏(新刊書籍に関するブログ記事)
- 固定レイアウトEPUBのアクセシビリティ Ken Jones氏
- 過程も目的地も重要:国境を越えた電子書籍アクセシビリティの実現 Will Awad氏とJennifer Camulli氏(iAccess Digital寄稿)
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